2026.08.29
相続
相続放棄をしたら生命保険金も受け取れない?意外と知らない相続との違い
相続放棄をすると「何も受け取れない」と思っていませんか?
亡くなったご家族に借金があり、相続放棄を検討している方から、
「相続放棄をしたら、生命保険金も受け取れないのでしょうか?」
というご質問をいただくことがあります。
結論からいうと、死亡保険金の受取人として指定されている方は、相続放棄をしても原則として生命保険金を受け取ることができます。
その理由は、生命保険金が通常の相続財産とは異なる性質を持っているからです。
生命保険金は「受取人自身の財産」
例えば、
契約者・被保険者:父
死亡保険金受取人:長男
という生命保険契約があったとします。
父が亡くなった場合、長男が取得する死亡保険金は、原則として父から相続する財産ではなく、保険契約に基づいて長男自身が取得する財産です。
そのため、長男が父の相続を放棄したとしても、生命保険金まで放棄したことにはなりません。
相続放棄しても受け取れる代表例
受取人が指定されている死亡保険金であれば、
・亡くなった方に多額の借金がある
・預貯金や不動産を相続放棄する
・家庭裁判所で相続放棄が受理された
という場合でも、原則として保険金を請求できます。
「相続放棄をするから生命保険会社へ請求してはいけない」と考える必要はありません。
ただし「誰が受取人か」は必ず確認
注意したいのは、すべての保険金が必ず同じ扱いになるわけではないことです。
生命保険証券などを確認して、
・契約者は誰か
・被保険者は誰か
・保険料を負担していたのは誰か
・死亡保険金の受取人は誰か
を確認する必要があります。
契約内容によって税金の種類も変わることがあります。
相続放棄しても相続税に注意
ここで特に注意したいのが税金です。
相続放棄をして死亡保険金を受け取ることができても、被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、税法上「みなし相続財産」として相続税の対象となる場合があります。
さらに、相続放棄をした方については、死亡保険金の
「500万円×法定相続人の数」
という非課税制度を本人の取得分に利用できません。
「相続放棄したから税金も関係ない」とは限らないため注意が必要です。
借金がある相続こそ生命保険を確認しましょう
亡くなった方に借金がある場合、相続放棄だけに意識が向きがちです。
しかし、
・生命保険
・死亡退職金
・遺族年金
・その他の給付金
など、相続財産とは別に受け取れる可能性のあるものもあります。
相続放棄を検討するときには、プラス財産・マイナス財産だけでなく、保険契約なども含めて全体を確認することが重要です。
アーク行政書士事務所では、
・相続人調査、戸籍収集
・相続財産、債務の整理
・生命保険等の資料整理
・相続放棄に向けた手続き整理
・弁護士、司法書士、税理士等との連携
により、相続手続きをサポートしています。
借金があるから相続放棄を考えているものの、生命保険を受け取ってよいのか分からないという方も、お気軽にご相談ください。